ホームページを改善しようとして、Google Analyticsを開いてみたものの、
「数字が多すぎて、結局どこを見ればいいのかわからない」
となっていないでしょうか。
ユーザー数、セッション数、表示回数、エンゲージメント率、流入元、イベント数……。
確認できる数字はたくさんありますが、すべてを見る必要はありません。
特に小規模事業者のホームページでは、数字を細かく分析することよりも、
問い合わせまでの途中で、ユーザーがどこから進まなくなっているのか
を確認する方が重要です。
ORCHIS STUDIOでは、
数字が悪いから施策を変えるのではなく、どの数字から悪くなっているのかを見る。
という考え方を基本にしています。
この記事では、小規模事業者がホームページ改善をするときに、最低限確認しておきたい数字を整理します。
- 結論|アクセス数だけを見ても、改善する場所は分からない
- まず見る数字① ユーザー数・セッション数
- まず見る数字② どこから来ているのか
- まず見る数字③ どのページが見られているのか
- まず見る数字④ CTAがクリックされているか
- まず見る数字⑤ フォームまで到達しているか
- まず見る数字⑥ フォーム送信・問い合わせ完了数
- フォーム到達は多いのに送信されない場合
- スマホとPCは分けて確認する
- GA4とSearch Consoleは役割が違う
- 「滞在時間を伸ばす」「直帰率を下げる」を目的にしない
- 数字を見るときは比較条件をそろえる
- ORCHISなら「数字」ではなく「流れ」で見る
- まとめ|数字を見る目的は「次に直す場所」を決めること
結論|アクセス数だけを見ても、改善する場所は分からない
ホームページでまず確認したいのは、次の流れです。
アクセス
↓
ページ閲覧
↓
CTAクリック
↓
フォーム・予約ページ到達
↓
送信・予約完了
大切なのは、一つひとつの数字が「多いか少ないか」だけを見ることではありません。
前の段階から次の段階へ、どれくらい進んでいるのかを見ます。
たとえば問い合わせが0件だったとしても、そもそもアクセスがほとんどないサイトと、アクセスはあるのにフォームまで誰も進んでいないサイトでは、改善する場所がまったく違います。
数字を見る目的は、ホームページに点数をつけるためではありません。
次にどこを改善するか決めるためです。
まず見る数字① ユーザー数・セッション数
最初に、そもそもどれくらいホームページが利用されているのかを確認します。
ざっくり考えるなら、
ユーザー数=どれくらいの人が来たか
セッション数=どれくらい訪問されたか
を見る数字です。
ここで重要なのは、「月1,000アクセスなら良い」といった基準を探すことではありません。
業種、商圏、商品単価、集客方法によって必要なアクセス数は変わるからです。
地域密着型の店舗と全国向けのWebサービスを、同じアクセス数で評価しても意味がありません。
まずは自社サイトの数字を継続して確認し、
「普段はどれくらいなのか」
「増えているのか、減っているのか」
を見るところから始めれば十分です。
まず見る数字② どこから来ているのか
アクセス数だけでなく、流入元も確認します。
同じ100アクセスでも、Google検索から来た100アクセスと、Xから来た100アクセス、既存顧客が直接アクセスした100アクセスでは意味が違います。
たとえばXで積極的に発信しているのに、ホームページへの流入がほとんど増えていないなら、ホームページを直す前に、プロフィールや固定ポスト、リンクの置き方を確認した方がいいかもしれません。
逆に、SNSからは来ているのに問い合わせにつながっていないなら、問題はSNSではなく、着地したページ以降にある可能性があります。
つまり流入元を見ることで、
ホームページに来る前の問題なのか、来た後の問題なのか
を切り分けやすくなります。
まず見る数字③ どのページが見られているのか
次に確認したいのが、ページごとの閲覧状況です。
ホームページ全体のアクセス数だけを見ていると、実際にどのページが入口になっているのか、どのページがほとんど見られていないのかが分かりません。
特に確認したいのは、検索やSNSからユーザーが最初に訪れているページと、サービス紹介・料金・問い合わせなど、問い合わせにつながるページです。
たとえばブログ記事にはアクセスがあるのにサービスページへほとんど移動していないなら、記事のアクセス数をさらに増やすより、
記事から次のページへ進む導線を見直す
方が先かもしれません。
「よく見られているページ=成果が出ているページ」とは限らない点には注意しましょう。
まず見る数字④ CTAがクリックされているか
ホームページを読んだユーザーに、
「問い合わせる」
「相談する」
「予約する」
など、次の行動へ進んでもらうための入口がCTAです。
ページが読まれているのにCTAがほとんどクリックされていない場合、問題はフォームではありません。フォームまで到達していないからです。
この場合は、CTAの場所や文言だけでなく、そもそもページを読んだ時点で「問い合わせてみよう」と思える内容になっているかを確認します。
CTAは突然ユーザーを行動させるボタンではなく、
ページを読んだ結果として次へ進むための出口です。
CTAの考え方については、
【あわせて読みたい:CTAは増やせばいいわけじゃない|ホームページの問い合わせ導線を改善する考え方】
でも詳しく解説しています。
まず見る数字⑤ フォームまで到達しているか
CTAがクリックされているなら、次はフォームや予約ページへの到達を確認します。
ここで大切なのは、
CTAクリックと問い合わせ完了をいきなり比較しないことです。
その間にも段階があります。
たとえば、CTAは50回クリックされているのに、フォーム到達が20回しかないなら、リンクやページ遷移などに問題がないか確認する必要があります。
一方、50回フォームまで到達しているのに送信が1件しかないなら、フォーム側に問題がある可能性が高くなります。
最終結果だけではなく、途中の数字を分けることで、改善場所を絞り込めます。
まず見る数字⑥ フォーム送信・問い合わせ完了数
最後に確認するのが、実際の問い合わせ完了数です。
GA4では、問い合わせ完了など重要な行動を「キーイベント」として設定し、発生数やセッションに対するキーイベント率などを確認できます。
ただし、ここでも「問い合わせが何件あったか」だけでは足りません。
たとえば、100セッションで5件問い合わせがあった月と、1,000セッションで5件だった月では状況が違います。
そこで、
問い合わせ完了数 ÷ セッション数
など、自社で基準を決めて割合も確認します。
一般的にCVR(コンバージョン率)と呼ばれる考え方ですが、重要なのは「何%なら正解か」ではありません。
比較するときに、何を成果として、何を分母にしているのかを統一しておくことです。
問い合わせ、予約、見積もり、資料請求など複数のゴールがある場合は、先に何を成果として扱うかを整理しておきましょう。
ゴール設計については、
【あわせて読みたい:問い合わせ・予約・見積もりを全部並べてない?ホームページのゴールを整理する考え方】
で詳しく解説しています。
フォーム到達は多いのに送信されない場合
フォームまでは来ているのに送信完了が少ないなら、フォームの項目数や入力方法、スマホでの使いやすさ、エラー表示などを確認します。
この段階になって初めて、
「フォームを改善する」
という施策の優先順位が上がります。
逆にフォームまでほとんど誰も来ていない状態で、項目数を10個から5個へ減らしても、問い合わせ数への影響は限定的かもしれません。
改善施策は、詰まっている場所に合わせて選ぶ。
これが基本です。
フォーム設計については、
【あわせて読みたい:問い合わせフォームの項目は多いほどいい?離脱を減らすフォーム設計】
もあわせて確認してみてください。
スマホとPCは分けて確認する
ホームページ全体では問題がなさそうに見えても、スマホとPCで数字を分けると差が出ることがあります。
たとえば、PCでは問い合わせまで進んでいるのに、スマホではCTAクリック後の離脱が多い場合、スマホ画面での表示や入力のしにくさが原因かもしれません。
実際のユーザーがスマホ中心なら、運営側がPCだけでホームページを確認していても問題に気づけません。
数字で差を見つけたら、実際の端末でも操作して確認しましょう。
GA4とSearch Consoleは役割が違う
ホームページの数字を見るとき、GA4とGoogle Search Consoleが混ざって分かりにくくなることがあります。
大きく分けると、
Search Consoleは「Google検索からホームページへ来るまで」
GA4は「ホームページへ来てから何をしたか」
を見るものと考えると分かりやすいです。
Search Consoleでは、Google検索での表示回数、クリック数、CTR、検索クエリ、ページなどを確認できます。
たとえば、検索結果にはたくさん表示されているのにクリックされていないなら、タイトルや検索意図とのズレを確認する。
検索からホームページには来ているのに問い合わせまで進まないなら、GA4側で着地後の導線を確認する。というように役割を分けます。
どちらか一つですべてを判断しようとしないことが重要です。
「滞在時間を伸ばす」「直帰率を下げる」を目的にしない
ホームページ改善では、
「滞在時間を伸ばしましょう」
「直帰率を下げましょう」
と言われることがあります。
ただし、これらの数字そのものをゴールにするのはおすすめしません。
たとえば電話番号だけ確認したかったユーザーが、必要な情報をすぐに見つけて電話したのであれば、ページを長時間読んでもらう必要はありません。
反対に、長時間ページを見ていたとしても、情報が分かりにくく迷っていただけかもしれません。
重要なのは、
その数字が事業のゴールとどうつながっているのか
です。
数字を良くすることではなく、ユーザーが必要な情報を理解し、次の行動へ進めているかを見ます。
数字を見るときは比較条件をそろえる
ホームページの数字は、一日の数字だけを見て判断しない方が安全です。
特に小規模サイトではアクセス数自体が少ないため、数人の動きだけで割合が大きく変わることがあります。
見る期間を決め、
前月との比較なら前月、
施策前後を見るなら同じ日数、
曜日による差が大きい業種なら同じ曜日構成、
というように条件をそろえます。
そしてデータが少ない段階では、
「この数字だから原因はこれだ」
と断定するのではなく、
ここが怪しそうだから確認してみよう
くらいに考える方が現実的です。
数字は答えそのものではありません。
問題がありそうな場所を教えてくれる手がかりです。
ORCHISなら「数字」ではなく「流れ」で見る
ORCHIS STUDIOでは、ホームページ改善をするときに、
アクセス数だけ、
CTAだけ、
フォームだけ、
と一部分を切り離して考えません。
まず、
流入
↓
ページ閲覧
↓
CTAクリック
↓
フォーム・予約ページ到達
↓
送信・予約完了
という一連の流れを確認します。
そして、どの段階までは進んでいて、どこから進まなくなっているのかを見る。
アクセスが足りないなら集客。
アクセスはあるのにCTAが押されないならページや訴求。
CTAは押されるのにフォーム送信されないならフォーム。
問い合わせ自体は来ているのに成果につながらないなら、ゴール設定や問い合わせ内容。
というように、改善する場所を決めていきます。
数字が悪いから施策を増やすのではなく、どの数字から悪くなっているのかを見る。
これが、ホームページ改善で数字を見るときの基本です。
まとめ|数字を見る目的は「次に直す場所」を決めること
ホームページには多くの数字がありますが、小規模事業者が最初からすべてを見る必要はありません。
まずは、
人が来ているか
↓
どこから来ているか
↓
何を見ているか
↓
CTAを押しているか
↓
フォームまで来ているか
↓
問い合わせが完了しているか
という流れを確認してみてください。
数字を見る目的は、
「今月のホームページは良かった・悪かった」
と評価することではありません。
次にどこを改善すればいいのかを決めることです。
ORCHIS STUDIOでは、ホームページだけでなく、X・SNS、LP、CTA、問い合わせフォームまで含めてWeb導線全体を確認し、どこから改善するべきかを整理しています。
「数字は見ているけれど、結局どこを直せばいいのかわからない」
という場合は、一部分だけを変更する前に、まず全体の流れを整理してみてください。

